鋼製平面は、駐車装置を解体・撤去した後、鉄骨で柱と梁を組み、その上に床材を敷き詰める平面化工法です。
駐車装置の半分程度の加重の為地盤への影響は軽微であることから埋め戻しに比べて安全性が高い工法です。
鋼製平面の特長と注意点
鋼製平面は、安全性が高い平面化工法です。また、ピットを残置、再利用することから、将来駐車場需要が
増加した場合の駐車装置再設置も比較的容易(安価)に対応できる柔軟性もある工法です。
鋼製平面の特長
- 軽量化
- 鋼製平面化すると、地盤にかかる加重は、機械式駐車場の半分以下になります。
したがって、埋め戻しの大きなリスクである『地盤(地耐力)リスク』がほとんどなく、屋内駐車場でも施工が可能です。
- ピット(基礎)の再利用
- 鋼製平面では、駐車装置の基礎であったピット(コンクリート基礎)を再利用(継続利用)します。
「ピットの処分」という埋め戻しの課題が、クリアになります。
- 排水計画変更なし
- 機械式駐車場の上に降った雨水は、地下に設置されたポンプで排水される計画になっています。
鋼製平面では、排水ポンプを維持するため、排水計画も維持され、変更申請等が不要です。
ご注意下さい
鋼製平面は、いくつかのメーカーが売り出しています。
メーカー選定と称して、複数のメーカーに見積りを依頼(相見積り)されたものの、
結局は見積金額のみで判断されてしまう場合があります。
これは、各メーカーの品質が一定である前提では合理的でありますが、品質は一定ではありません。
各メーカーの見積金額と特徴(品質)の両面を判断してはじめて、相見積りが効果を発揮します。
相見積りに際しては、“意に反して”見積金額だけの判断とならないようご注意ください。
鋼製平面化工事のイメージ
施工前~単純昇降式の場合~
ステップ1駐車装置の解体・撤去
駐車装置を解体・撤去し、水を抜いたプールのような状態にします。
その際、排水ポンプは残します。
ステップ2アンカー打設
柱・梁を固定する為のアンカーをピットに打設します。
※埋め戻しとは異なり、ピットは撤去せず、鋼製平面の基礎として再利用します。
ステップ3鉄骨組立
柱・梁となる鉄骨を組み立てます。
ステップ4床材敷設
梁の上に、床材を敷き詰めます。
ステップ5ライン引き・タイヤ止め設置
区画ラインを引き、タイヤ止めを設置し完成です。