電気自動車(EV)の普及により、充電設備は無くてはならない設備になりつつあります。
いままで各自動車ディーラー等に通っていた充電が、自宅マンションや勤務先(事業所)等でできるようになれば
利便性は格段に向上することが期待されます。
一方で、安易に設置してしまえば、せっかくの電気自動車(EV)充電設備が“無用の長物”にもなりかねません。
事前の綿密なプランニングにより、電気自動車(EV)充電設備の効果的な設置案をご提案いたします。
- 目的
- 「これからはEV充電設備がないと、マンションの資産価値が下がる」
⇒資産価値向上
「EVの充電ができずに困っているマンション居住者がかわいそう」
⇒住人サービス拡充
「EV充電設備を外部に開放すれば、収入が得られて、管理費会計が潤うのではないか」
⇒収支改善
目的次第で、設置する設備も設置位置も、運営方針も変わります。
- 種類(普通充電or急速充電)
- ・急速充電設備:
- 30分~60分で80%充電(※)
数百万円~の本体価格
大容量電源
- ・普通充電設備:
- 充電に4時間~8時間(※)
数万円~の本体価格
※EV・PHVに搭載されている電池容量により、充電時間は異なります
- 設置位置
- 充電設備は設置位置次第で、利便性、使用頻度等に影響します。設置位置は、慎重検討が必要です。
『来客用駐車場』多くのマンションで候補として挙げられる設置位置です。
『みんなで使うことができるように』というお考えは解りますが、“充電に8時間(※)”かかることを想定されていますか?
※普通充電設備の場合。また、EV・PHVに搭載されている電池容量により、充電時間は異なります
- 運営方針
- 駐車場の実情に合わせた運営が重要です。
運営方針の策定を疎かにすると、せっかくの充電設備が、邪魔なものになったり、維持・運営に想定外のコストがかかったりすることがあります。
・来客用駐車場に設置して『あとはご自由にどうぞ』で大丈夫?
・使う人は一人か二人、予約アプリ、課金システムは必要ですか?
よくある失敗
- 来客用駐車場の争奪戦
- 『誰でも使えるように』という発想で来客用駐車場に充電設備を設置したところ、その充電設備は普通充電器であった為、1台の充電に6~8時間(※)。
事実上、毎日(晩)充電される方の専用充電スペースとなり、来客用駐車場としては用をなさなくなった。
商業施設にあるような、急速充電器をイメージして設置位置を決定した結果のトラブルです。
※EV・PHVに搭載されている電池容量により、充電時間は大きく異なります
- 1日に1台?
- 普通充電器では、6~8時間で1台の電気自動車(EV)を充電できます(※)。
つまり、1日に3~4台の充電が可能、でしょうか?
それはあくまでも、切れ目なく、順序良く充電器を使用された場合の“計算”です。
例えば、19時に帰宅された方が充電を始めると、次の方が充電を開始できるのは、午前2時から3時頃です。
※EV・PHVに搭載されている電池容量により、充電時間は大きく異なります
- 施工業者・メーカー
- 国や自治体の補助金を期待して充電設備の設置を検討していたところ、設置予定していた充電設備が、補助金交付の対象外であった。
【補助金交付対象のイメージ】
※上表の通り必ず補助金が交付されるわけではありません。急速充電 普通充電 マンション 補助対象外 補助対象 商業施設等 補助対象 補助対象
※自治体、充電器機種、時期等により補助対象は異なります。
- 不要なシステムの導入
- 充電スペースの予約や充電料金徴収(課金)等のシステムを導入したが、期待した効果は無かった。
電気自動車(EV)充電設備に係る様々なシステムがリリースされています。それぞれのシステムとの特徴、および貴駐車場との相性をきちんと理解されることが肝要です。