よくある質問

Q 駐車装置の耐用年数は何年ですか?
A

一般的には25年程度とされています。
これはあくまでも“適切に部品交換/修繕を施して”の想定耐用年数です。
部品交換/修繕を施せば、30年でも40年でも使い続けられるかもしれませんし、反対に部品交換/修繕を怠れば、10数年で使えなくなることもあります。
安全性、利便性、経済性、これらの観点から「実際に何年使うのか」を検討されることが肝要です。

Q 急に駐車装置の部品交換/修繕に費用がかかると言われ、予算が無く(足りず)困っています。なぜ突然こんな話が持ち上がるのでしょうか?
A

マンションの場合、長期修繕計画で駐車装置の部品交換/修繕にかかる費用支出も計画されています。そして、実際の部品交換/修繕に計画以上の費用がかかることはほとんどありません。予算が無い(足りない)ということは、駐車装置の部品交換/修繕予算が、建物の大規模修繕等に流用された可能性が高いと思われます。

Q メンテナンス会社から、駐車装置の部品交換/修繕の高額な見積書が上がってきました。これを安くする方法はありませんか?部品交換/修繕だけの相見積りを取ることはできますか?
A

これまで交換を先送りにしてきた部品の多くが限界を迎えた結果高額になったのか、不当に高額なのかの見極めは難しいところがありますが、長期修繕計画書と比較して見られることをおススメします。
また、定期点検と部品交換/修繕は同じ業者に依頼される方が良いと思います。定期点検と部品交換/修繕を別の業者に依頼された場合、業者間の責任分担が曖昧になり、延いては安全性にも影響しかねません。部品交換/修繕を他の業者に依頼される場合は、以後の定期点検は部品交換/修繕を依頼された業者さんに依頼される方が良いと思います。

Q 平面化やリニューアルの発注先を決めるにあたって、相見積りは必要でしょうか?
A

相性が良い施工業者/メーカーを選定する為に、複数の施工業者/メーカーの話を聞いてみることは重要だと思います。
但し、単に施工費が安い施工業者/メーカーを探す手段としての相見積りは、“安物買いの銭失い”になりかねない為、おススメできません。

Q 管理会社が3社の見積りを用意してきました。その3社の中から選択しても良いものでしょうか?
A

その3社を選んだ理由、3社の特徴(違い)を管理会社の担当者に質問して見られることをおススメします。納得がいく説明が受けられれば、その3社の中から選ぶ方が良いと思います。反対に、納得がいく説明を受けられなければ、単にその管理会社さんに登録されていた施工業者/メーカーの見積書を出してきただけ、という場合もあります。
そのような場合は、当工事センターにご相談ください。

Q 施工業者はどのような基準で選定すべきでしょうか?
A

施工業者に、絶対的な良し悪しはあまり無いと思います。
各社の特徴(長所・短所共)を把握された上で、相性の良い業者を選択されることが重要です。
但し、工法に係る採用条件(リスク)をきちんと説明してくれることが最低条件です。これは当然のことのように思われますが、各工法の採用条件(リスク)を認識していない施工業者や、採用条件(リスク)は、施主(管理組合や駐車場オーナー)が確認済みであることを前提として話を進める施工業者もありようです。知らないうちに違法な工事をしてしまった、というようなことが無いように注意が必要です。

Q 見積書に『諸費用』の記載がありますが、これは具体的に何なのでしょうか?諸費用=業者の利益であれば、儲け過ぎではないでしょうか?
A

「具体的には書けないから“諸費用”なのです」と言ってしまえばそれまでですが、、、。
本社経費、税金、移動費、通信費、営業経費等々、工事毎に切り分けることができない科目があり、一般的にはこれを一定の割合で「諸経費」として計上しています。
インターネット等で「諸費用は疑うべき」というような記事もあるためにターゲットにされがちですが、誤魔化す(不当に儲ける)ことが目的であれば、材料代、工賃等々に少しずつ上乗せする方が簡単且つ効果的ですから、諸経費を突いたところで何も出てこない場合がほとんどだと思います。

Q 平面化の工法にはどのようなものがありますか?
A

大きく分けて、『埋め戻し』と『鋼製平面』の2つの工法があります。
駐車装置を撤去した後の穴を砂利等で埋めて、アスファルトやコンクリートで舗装する『埋め戻し』と、駐車装置を撤去した後のピットに鉄骨で柱と梁を組み、床材を敷説する『鋼製平面』があります。『埋め戻し』は、埋め立て、舗装等と呼ばれることがあり、『鋼製平面』は、鋼板平面、暫定平面、デッキ工法等と呼ばれることがあります。

Q 平面化の工法は、どのような基準で選択すればよいですか?
A

①施工費用、②採用条件(リスク)、③転用の可能性、これら3つの観点から検討されることをお勧めしています。

Q 鋼製平面には、維持費はかかりますか?
A

施工業者/メーカーにより異なりますが、『維持費がかかる』とお考え頂き、修繕計画には計上して頂くことをお勧めします。
具体的な金額は、各施工業者/メーカーにご確認下さい。
尚、『埋め戻しには維持費がかからない』とお考えの場合が多いようですが、そのお考えについては注意が必要です。

Q 機械式駐車場のメンテナンス契約を解約して、電源を落として、1階部分を事実上の平面駐車場として使用すること(平面使い)はできますか?
A

おススメできません、というよりも絶対にやめてください。
平面使いに関する事故/トラブルはパレット(車台)の傾斜・落下、上昇/降下途中での機械停止等いくつも報告されています。

Q 駐車装置をリニューアルしたら、今まで無かった乗り込み口ゲートが付いたり、ボタン操作の手順が増えたり、何かと面倒になりました。装置(パレット)の動きも遅くなった気がして、装置が新しくなったのに不便になったように感じています。メーカーの選定を誤ったのでしょうか?
A

認証基準の改定により、改定後の駐車装置は安全機能が強化されています。その関係で、利便性が阻害された、と感じられることが少なくないようです。
各メーカー認証基準に順じておりますので、メーカー選定の誤り、ということではないと思います。

Q 新認証基準の駐車装置は操作が面倒なので、認証基準外の駐車装置にリニューアルすることはできますか?
A

認証基準外の装置を納めるメーカーはほとんどないと思います(特殊事情がある場合を除く)。安全性の観点からもおススメできません。
また、認証基準外の駐車装置は、駐車場の附置義務の台数にカウントされない自治体が少なくありませんので、その観点からもおススメできません。

Q (機械式)駐車場に関する議論をもう3年間も続けていますが、いまだに結論がでません。
A

このような管理組合からのご相談は数多ありますが、そのような管理組合にはいくつかの共通点があります。
曖昧な検討目的(そもそも駐車場をどうしたいのか)、欲張り・無い物ねだり(技術的、法令的、経済的にできないことはできません)、保身(自分の理事長任期中の結論は避けたい等)、管理組合員意見の“完全一致”待ち。
(3年間も)結論が出ない理由を明確にするだけで、議論が一気に進むことも少なくありません。